11月10日 DANGAN 正木脩也 vs 富岡樹、利川聖隆 vs 小田翔夢

誰でも主観的な見方は持っている……
ボクシングの採点は度々物議を呼ぶ、それが大一番であればなおさら。

Sフェザー級8回戦
正木脩也(帝拳)vs 富岡樹(REBOOT)

勝者 正木脩也
判定2-1
77-75 76-77 77-76

ノンタイトルでは考えられない好カード。
正木選手は好戦的なストレートパンチャー。
富岡選手はバリエーションのあるボクシングの幅が持ち味。
私としては戦術に長けたReboot陣営が、富岡のどのカードを切ってくるかが楽しみな試合だった。
巧みに打ち気を外す富岡に対して、前半空回りしている感がある正木だが、中盤からは意に介さず勝ちにこだわる姿勢で猛追。
ラウンド終了ごとに富岡陣営もガッツポーズ…
けれどホントにポイント取れてる……かな?
富岡陣営はプラン通りの試合運びをしているのは間違いないけど、
正直、これをジャッジが3人揃って評価するとは思えない。
明確なヒット数だけをピックアップしていいのだろうか。

日本のボクシングの採点傾向も時代とともに変化している。
第1に有効なクリーンヒット、第2にアグレッシブ、第3にリングジェネレシップ、第4にディフェンス。
ただし、採点にしめる割合は団体によっても異なり、アメリカなんかは州によって採点基準も違ってくるらしい。州によってライセンスも違うし。
ジャッジによっても、ジャブを評価するもの、テクニックを評価するもの、接近戦での手数はあまり評価しないものなどと採点基準は違う。
戦後のチャンピオンのように打ち合いが主流だった頃から、テレビなどの情報で競技者達はテクニカルになっていく。
ジャッジも時代の流れ、客受け、ボクシングのあり方を加味した上で、己の主観を構築させていくのは至難の業だと思う。
世界に通じるジャッジの明確な傾向、基準を作ることは、そこにたどり着く選手を作る上でも重要な要素になるのではないか?

日本ユースライト級王座決定戦
利川聖隆(横浜光)vs 小田翔夢(白井具志堅)

勝者 小田翔夢
判定2-1
77-75 75-77 76-77

下馬評では小田選手の70%KO勝利。
誰もが期待する次代のスター候補間違いなし。
けれども利川陣営の私としては自信があった。
試合が始まればやはり利川のディフェンス力でしのげているが……かなり距離が近い。
試合前にもポイントでは最初から1・2ポイントは負けているからね、と話し合ったのが影響したのか……
前に行き過ぎてる感はある、ただ貰ってはいない。
4ラウンドを過ぎたところでかなり悩んで「相手の打ち気を外せ」と指示。
最初の30秒でキレイにバックステップからのリターンが決まったが、また近い距離でのプレスに変わった。

あの名勝負
WBA世界ライト級タイトルマッチ
畑山隆則vs坂本博之
試合中、畑山さんは「脚を使え」と叫ぶセコンドに一瞥もくれずに打ち合い続けたのは有名な話。
私は以前、策に溺れて選手の手綱を引き過ぎ後悔の残る試合をさせてしまった経験がある。
完全なオーバーペースとわかっていても、ここは目一杯行かせてあげるのが選手としても本望かな……
トレーナーは考えて考え過ぎると「勝ちたい」から、「負けないように」に変わってくる。
ここは勝ちに行かせるべきなのか。
「ベルト欲しかったです」っと疲れ切った選手が一言…ホントにあの時、言わなくて正解だったのか?
言っていたら違う結果になっていたのだろうか?

敵ながら小田選手は素晴らしかった。
パンチがあるにも関わらず、ラウンド毎の組み立てができていた。
ラウンド前半では、最初に飛ばして利川のガードの上からでも強いパンチを打ち込み、ペースを持っていこうとする。
後半に行くにつれ、ラスト30秒に分厚い攻撃を仕掛けポイントをピックアップしていく。
1R3分の中でも、どこで勝負をかけるかが明確だった。

先代会長関光徳は「倒し切らなきゃ負けだ」と良く言っていた。
倒すパンチがある小田のそれは相手陣営も魅了するほど素晴らしいものがあった。

試合映像はこちらのサイトからBOXING RAISE

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