赤穂亮vs勅使河原弘晶

横浜光ジム所属選手の試合は、
基本マッチメーカーに任せている。
もちろん、それに対してやるやらないと最終判断は俺がする。

ただ、今回の勅使河原弘晶に関しては俺がマッチメーカーに指示した。
彼と交渉してくれ。

じつは、
俺は彼の試合を見たことがなかった。
ただ、以前PRAYの記事を読んだことはあって、
彼の名前と壮絶な過去は知っていたし、
素晴らしい選手ということも耳にしていた。
俺が彼のことを指名したことに対し、
マッチメーカーは少し戸惑っていたけどね。
勅使河原を指名するのは危険すぎるし、
赤穂にメリットが何もないということなんだろうね。
関係者はみんな言うよ。
なんのメリットもないって。

でもね、
ワクワクするじゃん。
それがあんまりないじゃん。
ここのところの後楽園ホール。

さすがだ、勅使河原。
この大一番に、映像よりもさらにパワーアップしてきた。
敵ながらあっぱれ。
彼はエンターテイナーでもあり、
後楽園ホールを、勅使河原劇場に変えた。
誰もが、下剋上というフィナーレが刻一刻と現実に近づいてきていると感じた。

だが、
歴戦の雄・赤穂は勅使河原の表情を見ていた。
そして、虎視眈々と待っていた。
勅使河原が徐々に削られていくのを。
これこそが、
ここまで酸いも甘いも経験した赤穂の培ってきたキャリアであり、
彼の生まれ持った嗅覚。
7R以降、
赤穂の圧力が完全に勅使河原を飲み込んでいった。

赤穂vs勅使河原
タイトル戦でないにもかかわらず10回戦にした。
普通は8回戦よ。
なんのベルトもかかっていないしね。
だけど、
ただのオープン戦にしては濃すぎる1戦。
主催者として、その想いを込めた10回戦だった。

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